文末の重複

読みやすい文章を書くために気をつけたいのが文末の重複です。
文末の重複とは、同じ文末が連続で使われている状態のこと。
文末の重複がある文章は淡々とした印象があり違和感を与えてしまいます。
自分が読み手の場合は、その違和感に気づきやすいのですが、いざ書き手になるとついつい文末が重複しているなんてことは少なくありません。
一方で、文末の重複が無い文章にはリズム感が生まれ、読みやすさをアシストしてくれます。
この記事では、そんな文末の重複や、避けるテクニックについてご紹介します。
文末とは
文末の重複について詳しくご紹介する前に、まずは「文末」とはどういうものか見ていきましょう。
文末とは難しいものではなく、一文を締める言葉のことを指します。
例文で見てみましょう。
私の出身地は沖縄です。
明日は沖縄全島エイサー祭りが開催されます。
昨日は息抜きにドライブをしました。
例文の黄色いマーカーを引いた部分が文末といわれるもの。基本的には、です・ます・~したが一般的です。
文末の重複とは
では、文末の重複とはどういったものでしょうか。
説明するより、実際のものを見た方が早いかもしれません。
こちらも例文を見てみましょう。
沖縄観光のトップシーズンは夏と言われています。この時期になるとどこもかしこも観光客で溢れかえります。現地人はその光景を見て夏の訪れを感じます。
文末が3連続で「ます」に揃ってしまっていることが分かると思います。これが文末の重複と言われる現象です。
意味としては分かりますが、淡々している印象を受け違和感を感じるのではないでしょうか。
文章にリズムが感じられず、どうも読み進めたいとは思いにくいです。
唐木元氏は著書:新しい文章力の教室で文末についてこのように述べています。
文末表現は文章の印象を左右する重要な要素です。特に段落や記事全体の終わりは読後の余韻に強く影響します。
唐木 元
文末という一文の締めを構成する小さい要素が、一文・段落・文章へ大きく影響するということを感じさせる開設です。
文末でリズムを生む
では、文末の重複を避けるにはどうすればいいのか。
この現象を解決するのは簡単です。文末に変化をもたせるだけ。
さきほどの例文で文末を変えてみましょう。
沖縄観光のトップシーズンは夏と言われています。この時期になるとどこもかしこも観光客で溢れかえります。現地人はその光景を見て夏の訪れを感じます。
沖縄観光のトップシーズンと言えば夏です。この時期になるとどこもかしこも観光客でいっぱい。現地人はその光景を見て夏の訪れを感じます。
文末を変えたことで、文章にリズムが生まれたのではないでしょうか。
文末と言う細かいポイントが、文章に与える影響を感じられます。
文末のバリエーションを生むテクニック
文末のバリエーションを生むテクニックを3つご紹介します。
です・ますを混在させる
1つ目は「です」と「ます」を混在させるテクニックです。基本的なものなので、無意識的に使っている方も多いはず。
使いやすいため、初心者の方にオススメの方法です。
沖縄観光のトップシーズンは夏と言われています。この時期になるとどこもかしこも観光客で溢れかえります。
沖縄観光のトップシーズンと言えば夏です。この時期になるとどこもかしこも観光客で溢れかえります。
最初の一文を「ます」から「です」に変えました。たったこれだけで、文章にリズムが生まれたのではないでしょうか。
質問・問いかけを入れる
文章のテイストにもよりますが、質問や問いかけを入れるのも効果的な方法です。
沖縄観光のトップシーズンは夏と言われています。この時期になるとどこもかしこも観光客で溢れかえります。現地人はその光景を見て夏の訪れを感じます。
沖縄観光のトップシーズンは夏と言われています。この時期になるとどこも観光客で溢れかえる様子をあなたもご覧になったことはありませんか?現地人はその光景を見て夏の訪れを感じます。
間に挟まる一文の文末を質問にすることで、雰囲気がガラッと変わったことが分かるのではないでしょうか。
問いかけは文末にバリエーションをもたらせるだけではありません。
文章という一方通行のコミュニケーションの中で、疑似的に双方向のやりとりを体験できるという点でもオススメです。
体言止め
体言止めも文章にリズムを生み出す有効なテクニックです。
沖縄観光のトップシーズンは夏と言われています。この時期になるとどこもかしこも観光客で溢れかえります。現地人はその光景を見て夏の訪れを感じます。
沖縄観光のトップシーズンは夏と言われています。この時期になるとどこに行っても見かけるのが観光客。現地人はその光景を見て夏の訪れを感じます。
間に挟まる一文の文末を体言止めにすることで、リズムが生まれています。
まとめ
ということで、この記事では文末の重複についてご紹介しました。文末が単調になってしまえば、文章に違和感が生まれ読み手が離脱してしまう恐れがあります。
そのような状況を避けるためにも、ぜひ気を配ってほしいポイントです。
ただ、文末に気を配らせるあまり、文章にチグハグが生まれてしまうことも避けなければいけません。
やはり大切なのはバランスです。
大変ですが、文章の流れにも気を配りつつ、ぜひ文末にも目線を向けてみてください。
